タイトルの通りですが、日本時間の7月18日からInstagramのいいね数が見えなくなるテストが始まるようです。
これは日本のユーザーが対象とのことですが、日本にいる人だけなのかそれとも海外旅行中の日本人も含まれるのか、日本語ユーザーのみなのかどれなんでしょう?
といいつつも、日本のInstagram月間アクティブユーザーは3300万人とのことなので、結構大規模なテストとなります。
そして実は、このようなテストは今回が初めてではなく、過去にはカナダでもテストが実施されていました。
今年の5月くらいの出来事でしたが、いまやインフルエンサーマーケティングという言葉が広くひろまっている現状もあり、
代理店など含む企業・広告業界に大きな衝撃があることは間違いありません。
インスタグラムが多くのユーザーに支持された理由
今回のテストでは、いいね数と動画再生数が閲覧者からは見れないという仕様になっています。
また、これは個人のアカウントでも企業アカウントでも同様となります。
ですが、投稿者自身は自分の投稿についたいいね数・動画再生数は見れるという事です。
ここまでInstagramが沢山のユーザーに支持されているのは、もちろん使いやすいインターフェースや言葉だけでは伝えられないものを写真や動画といったもので広く世の中に簡単に発信できるという点が挙げられると思います。
ですが、M(真面目)な話、そんなことよりも「いいね数」がそうやって多くのユーザーに支持される要因となっているのは確かです。
というのもTwitterやブログ、Facebookでも機能として十分足りるからです。
では、なぜいいね数を非表示にするのか
Instagramは他のプラットフォームとは比べ物にならない頻度でよく改修やUI(ユーザーインターフェース)のテストを行っているようです。
今回もその一環であることはもちろんですが、Instagram社はテストに関してこう述べています。
我々はユーザーが単に投稿の「いいね!」数に注目するのではなく、フォローしている相手のコンテンツそのものに注意を払うよう期待している。今回のプロトタイプでは、実際に投稿したたユーザーだけが自分の投稿の「いいね!」数を見ることができるユーザーインターフェイスをテストしている
そして、このように具体的にも述べています。
Instagramのユーザーが感じがちな競争的圧力を減らす方策の一環として各種の新しいデザインを検討してきたのは事実だ
つまり、「いいね数」による競争を抑えることを目的にしていることを示唆しています。
そして、人々の健全な生活をサポートできるような機能を目指しよりよいコンテンツをユーザーが投稿することを期待しているということがうかがえます。
インスタグラマーはどうなる?
いまやインフルエンサーとしての収入のほうが本業の収入を超えている、もしくはインスタグラマーとしての収入で生活をしている人もいると思います。
そういった人たちはどうなってしまうのか、その辺考慮しているのかなという事に対しては、そういった方が不利にならないような措置も検討しているそうです。
(具体的にどういった形なのかは不明)
そもそもインスタグラマーは儲かるのか?
芸能人のようなパワーインフルエンサーと呼ばれる、多くのフォロワー数がいる人へPR投稿をすることが主流の時期もありましたが、現在はどうやら傾向が変わったようです。
では、どういった人へ移ったかというと、マイクロインフルエンサーと言われるフォロワー数が1万~10万(おそらく5万前後が需要のある層だと思います)くらいの人たちです。
簡単になぜかというと、芸能人などのような「憧れ」ではなく「親近感」のある方のほうが、商品の購入につながりやすく金額も安いうえ、同じ金額内で多くのインフルエンサーに依頼でき、その結果(かぶりはあるでしょうが)より多くのユーザーへPRできると考えられているからです。
つまり、マイクロインフルエンサー=商品の購買に影響力が強いということです。
そして気になるインスタグラマーの報酬としては、
フォロワー数x1円~3円くらいだそう。
つまり、フォロワーが5万人いて、1フォロワーにつき1円だとしても、1回の投稿で5万円です。
それが、週に1回あるとすると、
5万円x4回=20万円/月という計算になります。
めっちゃすごいじゃん!(タヌキの皮算用ですが)
広告主はフォロワー数やいいね数だけで満足するのか?
正直なところ、過去インスタグラマーにPRしてもらううえで明確な指標というのを持っていなかった企業がほとんどと思われます。
ほとんとどが、いいね数やコメント数をもとにした、いわゆる「エンゲージメント率」というものが指標となっていたようです。
ですが、最近ではInstagram内で商品を購入することができたりするためそういったこと以外のものを指標とする企業が増えています。
例えば、商品の購入数や投稿の保存数などです。
では今後どのようなものが評価されるポイントとなるのかというと
Instagramのインサイトというものがありまして、そちらでは実際のリーチ数(何人がその投稿を見たか)やフォロワーたちの属性、投稿の保存数などが分かります。
その情報を開示してもらうと、「フォロワー数>リーチ数」のような現象が簡単に分かるようになり、”実際に何人にPRが届いたか”がわかるようになるわけです。
そうすると、いままでふわっと「いいね数」などのエンゲージメントを指標にしていて「詳しくはわからないけど、結構いいねついたよね!」みたいな部分が、より数値化しやすくなるわけで…
さらにこの現象は先日提供スタートされた”ブランドコンテンツ機能”によって、クライアント企業はPR施策の効果を簡単に把握することができるようになります。
おそらく今後の流れとしては、そういったインサイト情報の開示が重要となるため、フォロワーを購入してカサ増ししていた人や、
ただ単純にフォロワー数が多いだけのインスタグラマーは淘汰されるのではないでしょうか。
だって、どうせお金出すんだったら満足したいですもんね。
今回のテストはどう転ぶのか
はっきり断言できることというと…分かりません!
ただ今回のテストを経た結果、もしかすると今後いいね数が非表示になる可能性も否定できません。
そうなった場合、どういう人へ企業がPRを依頼するかと言うと、コンテンツがよく反応も良くリーチ数も多いインフルエンサーへ依頼するのは言わずもがなです。
では、そういう人を企業がどう見分けるかというと、先程のインサイト情報の開示となるわけですが、いきなりフィード上で公開するわけにもいきません。
そうすると自分の存在を知ってもらうために、いわゆるキャスティング会社やそういったサービスに登録し情報を開示することにまずはなるのではないでしょうか。
そうすることでやっと信頼できると判断されるのではないかと思います。
とかなんとか書きましたが実際どうなるんでしょう。
とりあえず今回のテストが終わったら何かが変わるのかもしれません(くらいしか言えないーw)